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レポート2022.04.17鋭いタイトルとは裏腹な愛情深さ「一生売れない心の準備はできてるか」

4月17日(日)、那覇市のよしもと沖縄花月で「一生売れない心の準備はできてるか」の上映が行われました。これは沖縄発のバンド「やちむん刺激茄子」のリーダー、奈須重樹さんの音楽人生を綴った音楽映画で、デビュー25周年を記念して開催されたライブの様子をベースに、長年の盟友である當間早志監督のインタビューで構成された作品になっています。

MCのオリオンリーグが会場に向かって「映画に使われた首里劇場でのライブに足を運んでいた人はいますか?」と声をかけると、複数人が挙手。会場からも舞台からも感嘆の声が上がりました。

舞台挨拶では、よしもと沖縄花月の閉館の大トリを飾る作品のMCに選ばれたことについてオリオンリーグの玉代勢直が「映画のタイトル見たときドキッとしたよね。劇場最後の仕事だし、これって神様の思し召しかなと思った」と自虐ネタを披露。しかし「劇中で奈須さんも『覚悟はできてるか?できてない!!』って言ってたから救われた」と立ち直りを見せていました。

登壇した奈須さんは映画に出てきた衣装と同じ全身金色のスーツ。この姿で歌いながらやちむん通りや平和通り(どちらも国際通りにつながる横道)を経由して歩いてきた話で会場の笑いを誘います。當間監督とのやり取りも長年の友人だけあって息ぴったり。意図せず漫才のような面白さでした。

舞台挨拶の締めはスペシャルミニライブ。作中で街を歩いていた若者が奈須さんに歌いかけてきた「やっぱり蜜が好き」を熱唱し、観客を沸かせました。

また、上映後に當間監督に聞いたお話では、タイトルについて「ライブのクライマックスに使われたのが『一生売れない心の準備はできてるか』だったので、そのまま映画のタイトルに使った。実際に奈須さんの生き方が曲に表れているところも好き」とコメント。映画の撮影については「もともとドキュメンタリーはいつか撮ろうと思っていた。今回コロナ禍で30周年の記念ライブができなかったので、25周年記念ライブの映像をブルーレイにしようという企画が出て、記録のために撮っていたが意外と使えるカットが多かった」「映画のタイトルにもなっている『一生売れない心の準備はできてるか』だけは多くのカメラワークで撮りたいと思い、知り合いのカメラマン2人にこの1曲だけの撮影をお願いしたら、好意で他の曲も撮影してくれたので、ライブのシーン全体を繋げることができた。ライブの録音データはPAさんから頂くことはできなかったけど、これもたまたま記録のためにPCレコーダーを2階席に無人のまま設置して録ったモノがどうにか使えて、逆にライブ感が出た。この映画はいろんな意味で奇跡の映画」と語ってくれました。

また「映画ならもともとのファン以外にも『奈須重樹』『やちむん』を知ってもらえるチャンスが増えると思った」「良い歌を作っているのだから、世間にもっと認められてほしい」と、映画のタイトルとは裏腹に、今後の奈須さんの活躍に期待を寄せていました。

イベント後は会場の外でファンに囲まれる奈須さんの姿が。一人一人と写真を撮り、CDを購入した人には「1枚ずつ手焼きなので、万が一再生できなかったら取り替えますね」と優しく言葉をかけるなど「全身金色の陽気なおじちゃん」からは想像できない細やかさがにじみ出ていました。

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